この記事は、おおよそ 9分7秒 で読めます。
ビデオキャプチャデバイスは、たまに仕事で使うこともあり興味ある周辺機器なので、新製品のネットニュースはついつい気になってチェックしてしまいます。最近気になった製品が二つあり、さすがに即購入というわけにはいきませんが、ちょっと検討してみようかなということで配信機器構成を考えてみたいと思います。
こちらの2製品になります。
AVerMedia,ビデオキャプチャユニット「EzRecorder 330」を発売。単体でH.265映像の録画と配信が可能で,レトロゲーム機の録画もできる
https://www.4gamer.net/games/234/G023421/20210122038/
https://www.4gamer.net/games/999/G999902/20210218046/
4Gamer さん、毎日のように拝見してます。ありがとうございます!
まず一つ目、AVerMedia「EzRecorder 330」の気になるポイントは『PC不要でストリーミング配信』です。通常ライブ配信は OBS などの配信用ソフトウェアを利用し PC から行いますが、こちらの製品は単独でストリーミング配信ができる機能を搭載している点です。ゲーム機の出力を直接取り込んで、そのまま配信するようなことができます。そういう用途が多いのかと思いますが、仕事で使うと考えると・・
AV ミキサーで絵作りした信号をそのまま取り込んで配信する構成
PC を使わない構成は、PC がハングアップする心配がないところが魅力です。機器が不調になることもありますが、PC に比べれば少ないと思いますので。この場合「EzRecorder 330」で配信と録画は同時にできるのでしょうか。メーカーサイトを見た限りではよくわかりませんでしたが、できないような気がします。できない場合は、AV ミキサーからのプログラム出力を分配して別のキャプチャデバイスで録画もありかと。
PC で OBS を使って絵作りして OBS では配信せずにこの製品から配信する構成
PC の稼働をなるべく最小限に抑えるという意味で、配信はこちらの製品にお任せする構成。また、大げさな AV ミキサーを使わずに、PC にはキャプチャデバイスを2つ挿し。ただし同時に2つ利用することが、うまくいかないことがあったりするので実際に使うときには十分なテストが必要です。
PC で OBS を使って絵作りして OBS とこの製品の両方から配信する構成
ストリーミングサービスによっては、複数の画質で配信する際に複数ストリーミング配信を行う必要があるので、同じ映像を画質Aでこの製品から、画質Bで OBS から配信する構成。OBS 単体でもプラグインの利用などで複数先への配信は可能なので、それだけが目的あればこのような構成にする必要はありません。また、複数先への配信に冗長化も期待するのであれば、OBS を稼働させている PC は1台なので、この PC がハングアップしたら配信が止まりますから不完全です。完璧な冗長化を目指すとキリがないので難しいところではありますが、周辺機器の不調と PC の不調を比べると PC の不調の確立のほうが高いと思われるので、できるだけ PC はシンプルに使って少しでも負荷を下げるというのは案外理にかなっているのかもしれません。(配信先が一つも二つもあまり負荷は変わらないのかもしれませんが・・)
PC で OBS を使って絵作りしてこの製品2台で配信する構成
複数の配信先へ配信するところをもっと安定してということであれば、こちらの製品を複数用意して、配信はこちらの製品だけに任せてしまうという構成も考えられます。さきほどの構成よりこちらのほうがいいですね。
以前、PC を使わない機器単体でのストリーミング配信というのをやってみたくて、
ラトックシステム LAN対応HDゲームキャプチャーボックス 「REX-HDGCBOX2」
こちらを購入しました。5,6年前に発売された商品で後継品も販売されていません。なので「EzRecorder 330」は、ちょっと期待したいと思います。他にも「ATEM Mini Pro」など、単体で配信できる機器はありますが、ストリーミング配信のためだけに用意するには少し高価すぎるかと。他の機能も含めて使うならよいのですが。
では、二つ目の気になっているデバイスを。j5create「JVA06」の気になるポイントは『2系統の HDMI 入力』です。さきほどの図で、カメラ映像とスライド映像を2台のビデオキャプチャデバイスで、それぞれ取り込んでいましたが、これが1台で済むという機能です。とは言っても、メーカーサイトやレビューを見る限り入力2系統をそれぞれ独立した入力ソースとして利用できないようです。できないとして、OBS で2つの入力ソースだと思って使うには、PBP の映像を二つ用意して左右半分にしてそれぞれ使えば使えないこともないと思いますので、OBS で利用するのであればそのような使い方もありかと。そもそも、本体で PIP やクロマキー合成までできるので、その範囲で使うことを前提に考えるとそれで十分ですし、手軽に使うにはよさそうです。一番最初の構成図に登場した AV ミキサーは、某 R〇l〇〇d の高価なミキサーをイメージしていたりするのですが、それの代わりに「JVA06」が利用できると考えると次の構成も考えられます。
完全 PC レスでライブ配信する構成
これでもよいのですが、もう少し絵作りにこだわりたいというのであれば OBS を使って、
二つの映像ソースを1台のキャプチャデバイスで、OBS を使って絵作りするも安定した配信をする構成
さきほど、キャプチャデバイスの2つ挿しは控えたいような話をしましたが、これなら1台接続なのでいいですね。
価格的には、2021.2.21現在の Amazon 販売価格で、
EzRecorder 330 ¥20,000
JVA06 \28,800
です。同等機能で思いつくのは、
ATEM Mini Pro \72,234
ですが、機能豊富な分もちろん高価です。昨年、下位機種の「ATEM Mini」を購入したので、たまに触っていますが、なかなか使いこなせません。機能がいろいろとありすぎてという面もあり、今回例に挙げている
”ビデオ映像とスライド映像の取り込み&PCレスの配信”
が目的であれば「EzRecorder 330」+「JVA06」もお手軽という点では良い選択肢かもしれません。
現在、手元に4台キャプチャデバイスがありますので、壊れない限り当面いらないのですが、今回の2製品は、ちょっと試してみたい気持ちにはなりますね。せめて、1万円台半ばくらいなら・・
※ 本記事は「EzRecorder 330」「JVA06」を実際に使用しての記事ではありませんので、一部仕様の認識が誤っているかもしれません。その点はご了承願います。
コメント