この記事は、おおよそ 10分2秒 で読めます。
昨年末に YouTube を見ていたら、下記の動画を見つけました。
Retroid Pocket 5 や mini で ROCKNIX(Linux) を動かし RPCS3 を起動しています。
こちらの動画を見る前に Android 端末で、Windows アプリを動かしている動画なども見たので、Android 端末上の Winodws エミュレータで RPCS3 の起動を試みましたが、設定がよくないのか端末のスペックが低いのかよくわかりませんが、うまくいきませんでした。
Android OS 上で Winodws OS をエミュレート(Windows アプリを変換して動かすような感じでしたが)して、さらに PS3 エミュレータを動かすというようなことになるので、かなり厳しい気がします・・
というわけで、Retroid Pocket 5 は Android 端末ですが Linux OS で起動させて Linux 上で RPCS3 を動かすのであれば Retroid Pocket 5 程度のスペックでもゲームがきちんと実行できていても不思議ではありません。昨年夏に Retroid Pocket 4 Pro を購入したばかりですが、半年も経たずにこのような情報を見てしまうとは・・
AliExpressで Retroid Pocket 5 を購入
ただ、Retroid Pocket 5 ならそれほどの価格ではありませんので、さっそく検討してみると、こんな情報が、
AliExpress「シーズンセール終盤」を開催|クーポン情報あり、人気の中華ゲーム機が安い!
https://tonchikiroku.com/aliexpress-choice-day-sale-2402/
お正月セールみたいなものですかね、中国は旧正月ということで、まだ先に本格的なセールがあるのかもしれませんが、Aliexpress では先日もお買い物をしているので、今度こそクーポンを利用して購入してみようと思い、元日早々、セール開始時間になるのを待ちかまえて購入したところ、無事に3,000円引きとなりました。
ちなみに、公式サイトで購入という方法もあるのですが、
本体 219ドル ≒ 34,383円
送料 22ドル? ≒ 3,454円
2025/1/1時点で1ドル=157円で、送料は、ネット上のある記事で22ドルとありました。ということで、計算上37,837円になるので、3,400円ほどお得に購入できたようです。1月1日に注文して1月6日に届きました。早いですね・・
Retroid Pocket 5 に ROCKNIX 導入
先の YouTube 動画と、もう1本、日本の方が下記の動画を公開されていましたので、これらを参考に、まずは ROCKNIX を導入しました。
Anbernic RG503 で CFW として、ROCKNIX を使っているので、この辺の導入し関してはサクッとできました。最初、Github 上の「20241120 バージョン」を使ったのですが、こちらでは RPCS3 は、まだ含まれておらず・・実は先の YouTube 動画では開発版である「20241219 バージョン」を利用していました。そちらを導入し直したところ、無事に RPCS3 を確認することができました。
このあと、現在 ROG Ally(Window版 RPCS3) でプレイしている PS3 版「第3次スーパーロボット大戦Z 時獄篇」がありますので、こちらを Retroid Pocket 5 でプレイできるように設定しようと思い、ROM の登録やセーブデータの移行を行いました。数日間、何回か ROCKNIX ~ RPCS3 の設定を試していたところ、Github の ROCKNIX が「20250115 バージョン」になりました。こちらの記事のために画面写真を撮っていたりしたのですが「20241219 バージョン」で試していた時と少し異なる部分もあったので、以下の内容は「20250115 バージョン」で導入した際の内容をまとめてあります。今後のバージョンアップで異なる点も出てくると思いますが、ご了承ください。
ちなみに現時点では、さらにバージョンアップしていて「20250118 バージョン」になっています。(2025/1/19 22:00 時点)
ROCKNIX/distribution
https://github.com/ROCKNIX/distribution/releases
ROCKNIX、Retroid Pocket 5 に Anbernic XX サポートと RPCS3 を追加
https://retrohandhelds.gg/rocknix-adds-anbernic-xx-support-rpcs3-for-retroid-pocket-5/
では、Retroid Pocket 5 に ROCKNIX(20250115 バージョン)を導入し「第3次スーパーロボット大戦Z 時獄篇」プレイまでを順を追って説明していきます。
ROCKNIX の起動メディアの作成
Micro SD カードを用意し、balenaEtcher[https://etcher.balena.io/]など、使うツールはなんでもよいと思いますが、ROCKNIX の SD カードを作成します。管理人は使い慣れているRufas[https://rufus.ie/ja/]を使って作成しました。
ROCKNIXの起動、設定
TF カードスロットに作成したメディアを入れて、Android で起動、起動後に電源ボタン長押しで再起動、その際、音量ボタン+を長押ししているとブートローダーが表示されるので、RETROID POCKET 5 を選択して電源ボタンを押します。ROCKNIX が起動後、Android に戻ってしまいますが、そうしたら再度同じことを実行。すると今度は ROCKNIX が起動します。ROCKNIX のメニュー上で日本語設定にしたり、タイムゾーンを設定したり、次にパソコンから FTP ツールを使うので、ネットワーク設定も行っておきます。
パソコンでFTPツールの準備 FileZilla
先の動画で紹介されていた FileZilla[https://filezilla-project.org/]を使用してみます。日本語メニューに設定できるので、けっこう便利そうです。RETROID POCKET 5 の IP アドレスを確認し接続します。
パソコンから ファームウェアと ROM の転送
Roms というフォルダがあり、その中に PS3 フォルダがありますので、そこに必要なファイルを転送します。管理人の場合は以下のファイル、フォルダを転送しました。
- ファームウェアファイル:PS3UPDAT.PUP
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇 ゲームフォルダ:Dai-3-Ji Super Robot Taisen Z Jigoku-hen
このフォルダの中に DLC などもすべて入っています。4GB ほどありますので、転送にはそこそこ時間がかかります。
転送完了後、あとで必要になるので、
Dai-3-Ji Super Robot Taisen Z Jigoku-hen のフォルダ名を
Dai-3-Ji Super Robot Taisen Z Jigoku-hen.ps3 とリネームしておきます。
RPCS3 の起動、設定(ファームウェア、ゲームのインストール)
ここからは、Windows 版で RPCS3 を設定していく作業とほぼ同じだと思います。まず、BIOS(ファームウェア)をインストールしてみます。テキストが小さすぎて読めませんが、インストールは成功しているみたいです。
続いて、スパロボを『Add Games』メニューで追加してみます。フルスクリーンメニューを押すと、3分割されてゲーム画面が見えます。インストールしているようです。が、右側のゲーム画面が真っ黒になって終わってしまいます。
ゲームの起動
仕方ないので、電源ボタン長押しで、RETROID POCKET 5 を再起動します。ROCKNIX を起動すると、PS3 のメニューが選択できて、次に進むとスパロボが選択できます。選択するとインストールが始まります。
インストールが終わると、とりあえずゲームが始まりますが、画質も悪いですし画面比率もおかしいです・・というわけで、ホームボタンを押していったん終了して、ROCKNIX の TOOLS から RPCS3 を開き、RPCS3 の設定を確認してみます。
RPCS3 の詳細設定
RPCS3 の詳細設定はこちらを参考にさせていただきました。ありがとうございます。
RPCS3の設定と使い方
https://emu-portal.com/rpcs3.html#set_cpu
なお、RETROID POCKET 5 の USB ポートにハブをつないで、そこにマウスとキーボードを接続して作業しました。
設定(System)
まず、言語を日本語に設定したり、〇ボタンが Enter になる設定など、基本的な設定を行います。
設定(GPU)
下記の設定に変更します。
- [Renderer]Vulkan に変更
- [ZCULL accuracy]Precise (slowest) に変更
- [Shader quality]High に変更
- [Default resolution]1280×720 に変更
- [Resolution scale]100% に変更
- [Resolution scale threshold]80 x 80 に変更
設定(Emulator)
ゲームが起動したらフルスクリーンになる設定を入れます。
- Start games in fullscreen mode
ROCKNIX PS3 メニュー の詳細設定
ただ、ここまでの設定だけですと、ROCKNIX の PS3 メニューからのゲーム起動では、この設定が反映されないようで・・加えて、ROCKNIX メニューのシステム別詳細設定でも設定を行いました。
ROCKNIX の ゲーム(エミュレータ)設定ーシステム別詳細設定で、
- 16:9
- 720p
- 100%
- VULKAN
を選択します。この後、ゲームを起動してみると、画質もきれいになっていました。
セーブデータの移行
Windows 版 RPCS3 から RETROID POCKET 5 の ROMS¥BIOSの所定のフォルダにファイルをコピーすれば完了しました。
データのコピー先はこちら。
/storage/roms/bios/rpcs3/dev_hdd0/home/00000001/savedata
ゲームのアップデートとDLCに関して
こちらはそれぞれ、RPCS3 のメニューからインストールすればアップデートが実施され、DLCも利用可能になりました。
セーブデータ、アップデート、DLCに関しては過去記事をご覧ください。
まとめ
RPCS3 の詳細設定や ROCKNIX メニューのシステム別詳細設定の内容は、まだ調整の余地があるかもしれませんが、とりあえず現状の設定で「第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇」はパソコンと遜色ないレベルでプレイできています。オープニングデモやプレイシーンを動画にしたので、こちらもご覧ください。
このデバイスサイズで PS3 のソフトが快適に実行できることに感動しました。そのうち他の手持ちの PS3 ソフトも試してみたいと思います。あとは通常の利用でバッテリーがどのくらい持つかですが、これまで PS3 エミュレータ(RPCS3)を使っていた ROG Ally よりはよさそうですので、今後の PS3 エミュレータ利用は当分、Retroid Pocket 5 で決まりです。
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